非国民生活センター

生活にまつわる怪しい情報と、身を守る知恵をご紹介します。

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ここでは、本サイト作成にあたって参考にした文献を紹介します。amazonにリンクしています(別窓で開きます)。
メディア・バイアス
あやしい健康情報とニセ科学
松永和紀 科学ジャーナリスト賞2008受賞。もうこれは、全国民必読の書といってもいい。新書一冊に、あるある問題、残留農薬や食品添加物の問題、水からの伝言、マイナスイオン、遺伝子組み換え反対運動、科学の衣を被った政治の駆け引き……。著者自身、この本自体も含めて、情報は人間が扱う以上バイアスが生じて当たり前だと書いている。みんながこのくらいのリテラシーを持てば、世の中ちょっとはマシになると思うのだが。繰り返すが、みんなに読んでもらいたい本。
踊る「食の安全」
農薬から見える日本の食卓
松永和紀 「メディア・バイアス」と同じ松永和紀さんだが、こちらは農薬一本にテーマを絞った内容。
自身も無農薬ニンジンを作っているという生産者の方が、「東京のおしゃれな自然食品店」で高い「無農薬ニンジン」を見つけて笑ってしまったという。いかに雰囲気に付加価値付けて売るか、化けの皮はがれたりといったところ。
北海道の平取トマトの生産者はこう言う。
「消費者に売れるための減農薬なんて、二昔前の発想ですよ」
ほんとうの「食の安全」を
考える

ゼロリスクという幻想
畝山智香子 「現在の日本で食品添加物や残留農薬が食の安全にとって問題だということを言っている専門家は信頼するに足りません。それ以上その人の書いたものを読んだり話を聞いたりする必要はありません。結局のところこれさえ食べれば(あるいは食べなければ)病気にならないとか長生きできるというような魔法の健康食品や健康法は存在しないし、一〇〇パーセント悪いだけの食品もないという平凡でつまらない事実しか残らないのです(p193)」
誤解だらけの「危ない話」
食品添加物、遺伝子
組み換え、BSEから電磁波まで
小島正美 小島正美氏は毎日新聞編集委員。毎日自体結構トンデモ記事が多いのだが、数少ないまともな科学報道を書ける記者。その現役記者による、これでもかというくらいのメディア批判。著者の立場、大丈夫かちょっと心配。
実は小島氏は、環境ホルモン騒動の頃は、煽り報道をする側の立場だった。その経験から、今は、食品添加物も電磁波もBSEも怖くないと言い続けている。
牛肉安全宣言
BSE問題は終わった
唐木英明 日本でBSEが見つかった頃、後の風潮とは真反対、
「当店では国産牛肉は使用しておりません。安全な米国産牛肉を使用しています」
と謳う店があった。
プリオン説でノーベル賞を取ったプルシナ―が考えていたことは、「自分の開発した検査試薬の売れ行き」だったという、その試薬をもってしても、BSEを完璧に見つけることは不可能。
「食べもの情報」ウソ・ホント
氾濫する情報を
正しく読み取る
高橋久仁子 フードファディズムの概念を紹介した、高橋久仁子・群馬大学教授の著書。実は特別なことではなくて、「当たり前のこと」を極めて当たり前に書いている本。これさえ摂れば健康になる、痩せられるマジックフーズも、これを摂ったらがんになる、必ず死ぬ悪魔フーズもないということ。献立例を必ず載せるのは、後の著作でも一貫しているこだわり。
「食べもの神話」の落とし穴
巷にはびこる
フードファディズム
高橋久仁子 フードファディズムと並ぶ本書のキーワードは、「そこそこの健康とほどほどの食生活」。いくら食生活に気をつけたところで防げない病気もある。過剰な期待は禁物。
当サイトでも紹介しているが、本書の「第5章 痩身情報の基礎知識」は、巷にあふれるダイエット情報に踊らされる向きには、必読といえる。
フードファディズム
メディアに惑わされない
食生活
高橋久仁子 雪印食品と日本ハムの牛肉偽装事件が起こった頃、宇都宮市でO157の集団食中毒事件が起こり、96年の堺市の食中毒を超える死者が出たのだが、マスメディアの扱いは格段に小さかった。その少し前には中国から個人輸入した「痩身用健康食品」で死者が出ていた。個人輸入は自己責任であっても、運動もせずに、それを摂取するだけで痩せられるものがあたかも存在するかのような情報を出し続けるメディアにも責任の一端があるのではないか、と著者は言う。
環境リスク学
不安の海の羅針盤
中西準子 リスク学を打ち立てた、中西準子氏による環境論。思想からは距離を置いて、ファクト(事実)にこだわるという姿勢の原点には、彼女の生い立ちが関係していたという。
父は中西功といい、かつて満鉄調査部にいて、戦後間もないころ、日本共産党の幹部だった。父の兄弟もみんな左翼活動家。その父が「50年問題」といわれた抗争に巻き込まれて党から除名された。その頃の父の姿を見て、「思想というものは超えられない」と悟ったことだったという。
食のリスク学
氾濫する「安全・安心」を
よみとく視点
中西準子 著者の中西準子氏、対談にフードファディズムの高橋久仁子氏、インタビューの聞き手に松永和紀氏、食の問題をウォッチしている人には御馴染の、女性ばかりで作った本。
反論!
化学物質は本当に怖いものか
宮本純之 化学物質は使い方を間違えれば怖いものだが、それには、まずは知ること。
また、「専門家」が、メディアに登場して自分の専門外の領域のことまで発言することを厳に戒めている。
レイチェル・カーソンの『沈黙の春』に関しては高く評価しているが、環境ホルモン問題の火付け役になった、シーア・コルボーンらの『奪われし未来』に関しては、厳しく批判している。
水はなんにも知らないよ 左巻健男 書名の『水はなんにも知らないよ』とは、もちろん江本勝著『水は答えを知っている』に対するアンチテーゼ。本書の内容は、水商売ウォッチングをはじめ、菊池誠氏田崎晴明氏ら、ニセ科学批判サイトに載っているものが殆どではあるが、本媒体で気軽に読める読み物としてはいい。
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