プラセボ効果
ホメオパシーの項目で、「レメディ」自体は毒にも薬にもならない砂糖玉だと述べましたが、それ自体には何ら活性がなくても、思い込みで効いてしまうことがあります。これをプラセボ(偽薬)効果といいます。
二重盲検試験
ある薬がプラセボではなく、薬理作用をもたらすことを証明するために行うのが二重盲検です。本物の薬と、見た目も味もそっくりに作った偽薬(注射薬・点滴薬の場合、偽薬は主に生理食塩水を用いる)を用意し、それが本物か偽物かは、被験者にも、投与する医師にも伏せられていて、評価する立場にある第三者だけが真贋を知っているわけです。それも、数千人、数万人と無作為に抽出して評価します。
健康情報“娯楽”番組の“実験”
「あるある」のような「健康情報“娯楽”番組」では、数人の被験者に毎日納豆を食べさせるといった“実験”を行っていました。この種の“実験”には、次のような問題があります。
- たかが数人のサンプル(少なすぎる)
- たかが数週間の収録期間(短すぎる)
- 対照群がない(納豆を「食べなかった」被験者との比較をしていない)
- 被験者は、自分の生活がテレビで取り上げられるので、単に納豆を毎日食べるだけではなく、無意識のうちに生活習慣を改めると思われる
実験というには値しないもので、「ダイエット」が納豆のおかげだとは言えません。
ついでに言えばこの種の番組、締めに、白衣を着た“専門家”が出てきて、もっともらしいコメントをするのですね。
検証不可能
ホメオパシーの項で、「少し大袈裟に書いたほうが『体験談』に取り上げてもらえるのではないか」と実際よりも大袈裟に書いてしまった」と、掲示板に掲載された体験談に誇張があったとされる事例について触れました。体験“談”には誇張や捏造が含まれていて当たり前、それを第三者が客観的に検証することは不可能であるということを頭のすみにでも置いておいてください。